「4級は、何年生で受けるものなのだろう」「5級に受かったばかりだけど、続けて申し込んでいいのかな」「まだ小学生なのに、4級は早すぎないかな」——4級を受けようかと考えはじめると、こうした迷いが次々に出てくるのは、自然なことです。
検索すると、学年を言い切った答えなら、すぐにいくつも見つかるはずです。けれど、なぜその学年なのかや、実際に子どもがいつ受けて、そのあとどう進んだのかまで書いたものは、ほとんど見当たらないのが実情です。
この記事では、まず英検が公式に決めていることを確かめてから、4級を受ける時期を決める3つの目安、目安に合わせた4問の例題、教室の生徒が4級に合格した学年の例、5級のあといつ受けるか、小学6年生で3級をめざすなら4級をいつ受けるかを、順に取り上げます。文中の「教室」は、えいごの実の英語教室のことです。
結論:何年生で受けるかは、3つの目安を見て決める
受けられる学年や年齢を、英検は決めていません。受験者の学年の内訳も公表されていないので、「この学年で受けるもの」という公式の物差しは、どこにもないということです。そこで、学年の代わりに使うのが次の3つの目安です。
- 5級の英文を、読んで意味がわかる
- 文法を、一つずつ覚えて使っていける
- 長い英文を、最後まで読みきれる
教室の生徒には、5級と同じ年に4級に合格した子も、5級の翌年に合格した子も、4級を受けずに3級へ進んだ子もいて、進み方はさまざまです。小学6年生で3級をめざすなら、3級の準備の期間を先にとっておき、そこから4級をいつ受けるかを決めていきます。3つの目安のうち、お子さんにいくつ当てはまりそうかを考えながら、この先を読み進めてください。
4級を受ける時期を決める3つの目安

番号はついていますが、この3つは勉強を進める順番ではなく、受ける時期を決めるための見方です。4級が何年生くらいの内容なのかは、英検4級のレベルの記事がわかりやすいです。
目安1:5級の英文を、読んで意味がわかる
この目安で確かめたいのは、5級の問題の英文を読んで、だれが、どこで、何をしている場面なのかを言えるかどうかです。4級になると知らない単語が増えますが、5級の英文で場面がわかる子なら、新しく出てきた語にも、前後の文から見当をつけられるはずです。教室で見てきた限りでは、5級にはリスニングの力で合格できた子でも、英文を読む力が弱いままだと、4級では苦労しやすいです。家では、5級の問題の英文を一つ読んでもらい、どんな場面なのかを日本語で話してもらうと、この目安に当てはまるかどうかがわかります。
ここがまだ難しそうなら、英検5級の無料問題で、場面を思い浮かべながら英文を読む練習から始めるのがおすすめです。
目安2:文法を、一つずつ覚えて使っていける
4級からは、文法を一つずつ学んで、使えるようにしていく勉強が始まります。家で確かめたいのは、新しく覚えた文法を、別の文でも同じように使えているかどうかです。たとえば、過去のことを言うときに動詞の形を変えると覚えたら、ほかの文でも同じように変えられるか、といったところです。文法の勉強は地道なので、4級は、あきずに続けるのが難しくなってくる級でもあります。
文法を一つずつ覚えていけるか不安なときは、英検4級の文法の範囲を見ると、どの文法から始めればよいかがわかります。
目安3:長い英文を、最後まで読みきれる
4級のリーディングには、5級にはなかった、長い英文を読んで答える問題が加わります。そこで確かめたいのは、長い英文をあきらめずに最後まで読み、何について書かれていたかを、ひとことで言えるかどうかです。家で見るときは、少し長めの英文を一つ選び、読み終えたあとに、内容をひとことで話してもらうだけでかまいません。
長い英文はまだ難しそうだと感じるなら、英検4級の長文の無料問題で、最後まで読みきる練習をしておくと心強いです。
3つの目安に、ひとつでも当てはまらないものがあっても、受けられないわけではありません。まだ当てはまらない目安があれば、そこを練習する時間をとってから、いつ受けるかを決めれば大丈夫です。
本人の気持ちは、3つの目安とは別に見ておきたいところです。教室には、力はついていると見えても、本人が「挑戦してみよう」と思えるまで受けるのを待った生徒もいます。4級を受ける、時期を待つ、4級を受けずに3級へ進む、の3つの進み方を比べるなら、英検4級の全体ガイドを読むと整理しやすいです。お子さんがいま、4級を受けてみたいと口にしているかどうかも、気にとめておいてください。
4級と同じ形式の例題4問で、目安1と目安2を見てみる

語彙・文法・会話・並び替えの4問は、4級のリーディングの問題の形にならって作った、オリジナルの問題です。例1と例3は目安1、例2と例4は目安2に当たる問いです。目安3の長い英文は英検4級の長文の無料問題で扱うため、この4問だけで受ける時期が決まるわけではありません。
例1と例2は、英文の( )に入る語を、選択肢の番号で答える形です。
(1) It’s hot today, and I’m very ( ). I want to drink some water.
1 strong 2 thirsty 3 famous 4 quiet
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答え:2(thirsty)
暑い日に、とても( )なので水を少し飲みたい、と言っている文です。暑い日で、水を飲みたいと続くので、入るのは thirsty(のどがかわいた)です。strong(強い)・famous(有名な)・quiet(静かな)も I’m very のあとに置ける語ですが、この文では、水を飲みたい理由にならず、意味が通りません。この問いが当たるのは目安1の「5級の英文を、読んで意味がわかる」で、thirsty のように4級で増える語は、英検4級の単語一覧の「食事」の表で、まわりの語と一緒に覚えておくのがおすすめです。
It’s hot today, and I’m very thirsty. I want to drink some water.
(2) How ( ) books do you read every month?
1 long 2 old 3 much 4 many
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答え:4(many)
毎月読む本の数をたずねる文です。( )のあとの books は、数えられる物が複数あることを表す形なので、数をたずねる How many の many が入ります。much は water のように数えられない物の量を、long は長さや時間の長さを、old は年齢をたずねるときの語で、この文の books の前には置けません。この問いが当たるのは目安2の「文法を、一つずつ覚えて使っていける」で、how のあとに続く語の使い分けは、英検4級の文法の範囲でまとめて見直せます。
How many books do you read every month?
続く例3は、AとBのやりとりを読み、Bの発話にある( )について、会話の空所に合う文や語句を1〜4から選ぶ問題で、決め手になるのは会話の流れです。
(3)
A: We’re going to the zoo this Sunday. Do you want to come with us?
B: ( ) I want to see the elephants.
1 Sounds good. 2 Here you are. 3 That’s too bad. 4 Good luck.
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答え:1(Sounds good.)
Aは「今度の日曜日に動物園へ行くけれど、いっしょに来ない?」と誘い、Bは( )のあとで「ゾウが見たいな」と続けている会話です。誘いに応じるときの言い方の Sounds good.(いいね)が入り、あとの文ともつながります。Here you are.(はい、どうぞ)は物を手わたすとき、That’s too bad.(それは残念だね)は悪い知らせを聞いたとき、Good luck.(がんばってね)はこれから何かに挑む相手にかける言葉で、この会話では、誘いへの答えになりません。この問いが当たるのは目安1の「5級の英文を、読んで意味がわかる」で、会話の問題の傾向は英検4級の過去問の記事で読めます。
A: We’re going to the zoo this Sunday. Do you want to come with us? B: Sounds good. I want to see the elephants.
例4は並び替えの問題で、5つの語句を日本文に合う順に並べ、2番目と4番目にくる語句の組合せを1〜4から選びますが、語句の行では、文のはじめにくる語も小文字です。
(4) 「この公園は、わたしたちの学校と同じくらい大きいです。」
( )( )( )( )( ).
① as ② our school ③ is ④ this park ⑤ as big
1 ⑤-③ 2 ③-② 3 ③-① 4 ④-②
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答え:3(③-①)
「この公園は」にあたる this park を最初に置き、「〜です」の is を続けます。「わたしたちの学校と同じくらい大きい」は、as big のあとに as と our school を続けた、as big as our school の形です。正しい文は This park is as big as our school. で、並びは④→③→⑤→①→②です。2番目は③の is、4番目は①の as なので、答えは3です。この問いが当たるのは目安2の「文法を、一つずつ覚えて使っていける」で、「同じくらい〜」の言い方は英検4級の文法の範囲、並び替えの解き方は英検4級の過去問の記事で見直せます。
This park is as big as our school.
受ける時期をきちんと決めたいときは、公式サイトで公開されている過去問を解いて、どの種類の問題でつまずいたかを書き出してみると、まだ当てはまらない目安がはっきりするはずです。例題でつまずいたところと、過去問でつまずいたところが同じなら、申し込む前に、そこを練習する時間をとっておくと安心です。過去問の手に入れ方と使い方は、英検4級の過去問の記事にまとめています。
4級の無料問題は、目安ごとに練習できる形で、これから増やしていく予定です。4問のうちつまずいた問題があれば、目安1と目安2のどちらに当たるかを、解説の最後で見ておいてください。
教室の生徒は、何年生で4級に合格したか
下の表は、教室の記録にある、4級に合格した生徒の例です。5級と同じ年に4級にも合格した例と、5級の翌年に4級に合格した例に分けてあります。
教室にあった例を並べただけなので、「この学年で受けるのがよい」「この学年の子が多い」という意味ではありません。
| 例の型 | 5級に合格した学年 | 4級に合格した学年 | 3級に合格した学年 |
|---|---|---|---|
| 5級と4級を同じ年に | 小3 | 小3 | 小5 |
| 5級と4級を同じ年に | 小4 | 小4 | 小6 |
| 5級の翌年に4級 | 小3 | 小4 | 小6 |
| 5級の翌年に4級 | 小5 | 小6 | 中3 |
小学1・2年生の場合
この学年でも、受けるかどうかを決めるのは、3つの目安です。教室には、小学2年生で5級に受かったものの、4級は思うように受からず、中学2年生になってから3級を受けた生徒がいます。4級からは文法の勉強が本格的になるので、5級に早く合格していても、4級をいつ受けるかは、目安2(文法)を中心に見て決めるのが確かな方法です。3つの目安に当てはまっていれば、この学年で4級を受けることも、もちろんできます。
小学3・4年生の場合
この学年でも、受ける時期を決めるのは、3つの目安です。表のとおり、教室には、5級と同じ年に4級にも合格した生徒も、5級の翌年に4級に合格した生徒もいます。4級に取り組んでいた小学4年生のとき、英会話のテキストをいったん休んで、英検の文法に集中した生徒の例もあります。英会話は3級の面接の練習で楽しく始め、3級にも合格した、という進み方でした。教室で見ていると、小学3・4年生は日本語がよくわかってくるので、英単語の意味もわかりやすく、覚えやすくなってきます。
小学5・6年生の場合
高学年でも、受ける時期を決めるのは、3つの目安です。表のいちばん下の行は、5級に合格したのが小学5年生、4級が小学6年生、3級が中学3年生という例です。そのほかに、5級に合格したのが小学5年生や小学6年生で、4級は受けずに、中学3年生で3級に合格した例もあります。
4級を受けずに3級へ進む方法なら、英検4級の全体ガイドがわかりやすいです。5級を受ける時期から考えたいときは、英検5級は何年生から受けるかを先に読んでおくのがおすすめです。表の例と、お子さんのこれまでの進み方を見比べてみてください。
5級に受かったあと、4級はいつ受けるか
5級のあと、続けて4級を受けるか、間をあけるか。教室には、どちらの例もあります。表でいえば、5級と同じ年に4級にも合格した例が、続けて受けた形です。
どちらにするかの決め手は、3つの目安(なかでも目安2の文法)と、本人の気持ちです。間をあける期間に決まった長さはなく、教室には、4級の準備に1年ゆっくり時間を使ってから受ける子もいます。どちらの進み方でも、受ける前に3つの目安を見直しておけば、受けるかどうかを落ち着いて決められます。
5級のあと、英会話を続けて、聞く力と話す力を伸ばしてから英検に戻る、という道もあります。その進み方は英検4級の全体ガイドが詳しいです。なお、教室では、英検にまだ興味がないうちは無理にすすめず、興味が出てきてから、5級や4級を受けずに3級から始める生徒もいます。
4級に一度で受からなかった生徒が、苦手なところを見直してもう一度受け、合格した例も教室にはあります。結果の見方と、受からなかったときに次にすることは、英検4級の合格点と成績表の見方で紹介しています。準備の進め方なら、英検4級の勉強法が参考になるはずです。5級では、読む問題と聞く問題のどちらが苦手だったかを、振り返っておくとよいでしょう。
小学6年生で3級をめざすなら、4級はいつ受けるか

「何年生で何級を受ければいいですか」と聞かれたとき、えいごの実では、小学6年生で3級をめざしましょう、とお答えしています。この目標にしている理由は、英検4級の全体ガイドの最後に書いています。
英検は年3回あるので、「何年生で」と考えるより、「あと何回受けられるか」で考えるほうが、計画を立てやすいです。3級では書く問題と面接が新しく加わるため、4級と3級のあいだに、3級の準備にあてる期間をとっておくと安心です。
教室では、小学6年生までに3級に合格した生徒の場合、4級の合格は小学3年生か小学4年生でした。4級に合格したのが小学6年生だった生徒の場合、3級の合格は中学3年生でした。これとは別に、中学2年生になってから3級を受けた例もあります。
3級を受けたい回が決まったら、そこからさかのぼって考えます。3級の準備にあてる期間を先にとり、その前に4級を受ける回を決める、という順番です。5級も含めて考えたいときは、英検5級は何年生から受けるかにある、受けたい級からさかのぼって決める方法がおすすめです。
ただ、英検は、早く上の級を取ればよいというものではありません。目安にまだ当てはまらないときは、受ける時期を先にのばすのも一つの方法です。3級で何をどう準備するかは、このサイトでこれから記事にする予定です。いまの学年から、3級を受けたい回まであと何回あるか、一度数えてみてください。
受ける回が決まったら
受ける回が決まったら、次はその日までの準備です。家での進め方を3つのステップに分けて紹介しているのが、英検4級の勉強法です。実施の日程は年度ごとに変わるため、申し込みの締め切りも含めて、英検の公式サイトの日程のページで確かめておくと、あわてずに済みます。
公式の過去問の手に入れ方と使い方は英検4級の過去問の記事に、点数のしくみと結果の見方は英検4級の合格点と成績表の見方にあります。試験の日をカレンダーに書きこんだら、その日までの準備の順番を、お子さんと一緒に決めておいてください。
英検4級を何年生で受けるかについてよくある質問

- Q. 小学生が英検4級に落ちる確率は、どのくらいですか?
-
落ちる確率を示す公式の数字は、ありません。英検が、級ごとの合格率と受験者の学年の内訳を公表していないためです。教室でも、4級に一度で受からず、もう一度受けて合格した生徒を見てきました。点数のしくみと結果の見方は、英検4級の合格点と成績表の見方で確かめるのがおすすめです。
- Q. 小学5年生からでも、英検4級に受かりますか?
-
受かるかどうかは、学年では決まりません。教室にも、この学年で5級に合格し、翌年に4級に合格した生徒がいます。上の表のいちばん下の例が、それです。受ける時期は、3つの目安でお子さんの様子を見ながら選べます。
- Q. 英検4級は、何年生で受ける子が多いのですか?
-
受験者の学年の内訳は、公表されていません。検索などで見かける学年の数字は、公式の統計ではないと考えておくのが安全です。何年生が多いかより、3つの目安にお子さんが当てはまるかを見るほうが、受ける時期を決める材料になります。
- Q. 小学2年生でも、英検4級を受けられますか?
-
受けられます。受けられる学年や年齢を、英検は決めていないからです。11歳未満は、保護者が判断して申し込むことになっています。試験中は付き添えないことも、知っておきたい点です。教室にも、5級には早く受かったものの、4級は思うように受からなかった例があるので、受ける時期は目安2(文法)を中心に見て決めると安心です。
- Q. 5級に受かったら、すぐに4級を受けてもいいですか?
-
受けてかまいません。教室にも、5級と同じ年に4級に合格した生徒がいます。上の表の「5級と4級を同じ年に」の行が、それです。ただ、5級にリスニングの力で合格した場合は、4級で読む力が足りなくなることがあるので、まず目安1(英文を読んで意味がわかるか)から見ておくと安心です。4級を受けるか、時期を待つか、4級を受けずに3級へ進むかの選び方は、英検4級の全体ガイドが参考になります。
- Q. 4級に落ちたら、次はいつ受ければいいですか?
-
英検は年3回なので、次の回に受けても、間をあけてもかまいません。決める前に、成績表で弱かったところを確かめ、その問題を解き直しておくと、次に受けるときに役立ちます。受からなかったときの見直し方と、次にいつ受けるかの考え方は、英検4級の合格点と成績表の見方の後半がわかりやすいです。
- Q. 中学生になってから4級を受けるのは、遅いですか?
-
遅いということはありません。受けられる学年や年齢を、英検は決めていないので、中学生になってから4級を受けても大丈夫です。教室にも、中学生になってから3級に進んだ例がありますし、3級から英検を始める子もいます。4級を受けずに3級へ進む方法も含めて、英検4級の全体ガイドで、お子さんに合う進み方を探してみてください。
まとめ|英検4級を受ける時期は、3つの目安と教室の例から考える
この記事のまとめです。
- 受けられる学年や年齢を、英検は決めていません。受験者の学年の内訳も、級ごとの合格率も公表されていません
- 3つの目安は「5級の英文を、読んで意味がわかる」「文法を、一つずつ覚えて使っていける」「長い英文を、最後まで読みきれる」。4問の例題は、目安1と目安2のどこでつまずくかを見る手がかりです
- 教室の例は、「この学年で受けるのがよい」という意味ではありません。5級と同じ年に4級に合格した例も、5級の翌年に合格した例も、4級を受けずに3級へ進んだ例もあります
- 5級のあと、4級をいつ受けるかを決めるのは、間をあける長さではなく、3つの目安です。続けて受けても間をあけてもよく、決め手は3つの目安と本人の気持ちです
- 小学6年生で3級をめざすなら、「何年生で」ではなく「あと何回受けられるか」で考えます。英検は年3回なので、3級の準備の期間を先にとってから、4級をいつ受けるかを決める、という順番です
まずは、お子さんが3つの目安に当てはまるかどうかを、家で確かめてみてください。

