英検5級のリスニング問題|小学生の練習方法と過去問音源の使い方

英検5級のリスニング問題|小学生の練習方法と過去問音源の使い方

「英検5級を申し込んだけれど、リスニングってどんな問題が出るんだろう」「音声は1回しか流れないの?」「英語が得意じゃない親でも、家で練習を見てあげられるのかな」——初めての英検を前にした保護者の方から、たびたび届く声です。

小学生にとって英検5級は、多くの場合「生まれて初めての、時間を計って受ける英語の試験」です。しかもリスニングは、目の前に問題が置かれていても、音が流れてしまえば後戻りができない形式。不安になるのも当然でしょう。

けれど5級のリスニングは、形式さえ先に知っておけば、家庭でかなりのところまで準備できます。この記事では、3つの部それぞれの出題形式を英検協会の公表内容にそって整理したうえで、力だめしの例題4問、過去問音源の入手手順、そして英語を読めない保護者の方でも回せる家庭練習の型まで、順番にお伝えします。

英検5級のリスニングは、約20分・25問。第1部から第3部の3つに分かれていて、どの問題も音声は2回ずつ流れます。解答はマークシート方式。第1部と第3部はイラストつきで、選択肢は問題用紙になく、耳で聞いて選ぶ形です。第1部10問・第2部5問・第3部10問という内訳。リーディング(25分)のあとに、続けて受けます。各問の解答時間はおよそ10秒。一次試験はリーディングとあわせて50問です。

この記事でわかること

・3つの部それぞれの出題形式と、家でできる練習

・力だめしの例題4問(解説つき)

・過去問の音源をどこで手に入れ、どう使うか

・英語が読めない保護者の方でも回せる、家庭練習の型

・級の合否には入らない「スピーキングテスト」の中身

5級全体の流れや申し込みについては、英検5級の対策まとめもあわせてご覧ください。

目次

英検5級のリスニングはどんな試験?——約20分・25問・3つの部

英検5級の一次試験は、リーディング(25分)のあとに、続けてリスニングをおこなう形で進みます。リスニングの時間は約20分、問題数は25問。3つの部に分かれていて、それぞれ形式が違うつくりです。

どんな問題か問題数放送選択肢イラスト
第1部会話の最後の発話に、うまく続く返事を選ぶ10問2回3つ・耳で聞くあり(場面のヒント)
第2部会話を聞いて、そのあとの質問に答える5問2回4つ・問題用紙に印刷なし
第3部短い英文を聞いて、絵に合うものを選ぶ10問2回3つ・耳で聞くあり(絵が答えの手がかり)

ここでお子さんに伝えておきたいのが、どの部も音声が2回ずつ流れるという一点。1回で聞き取れなくても、もう一度チャンスがあります。「1回勝負だと思って身構えていたら、実は2回だった」と分かるだけで、当日の緊張はずいぶんやわらぐんです。

選択肢の出方も、部によって違います。第2部だけは選択肢が問題用紙に印刷されていて、目で読めます。反対に第1部と第3部の選択肢は読み上げられるだけなので、耳で3つを聞き比べる形。

各問の解答時間はおよそ10秒。最後の問題のあと10秒たつと、試験終了の合図が流れます。だらだら考える時間はないかわりに、「迷ったら次へ進む」の割り切りさえできれば、テンポそのものは決してきついものではないでしょう。

当日、音はどんなふうに流れるのか

意外と知られていないのが、当日の音の流れ方です。英検の受験規約によれば、リスニングは教室ごとに置かれた音声再生機器から全体に放送される方式で、開始前に音量確認用の英文が流れます。音量の調整を申し出られるのは、この試験前のタイミングだけ。

また、受験中に保護者の方が付き添うことは、規約で認められていません。教室に入ってからは、お子さんがひとりで音を聞き、ひとりでマークシートを塗ることになります。だからこそ、家で「音を聞いて、自分で答えを決める」経験を積んでおくことに意味が出てくるわけです。

えいごの実のレッスンでは、マークシートを大きく印刷して、まず番号をぬりつぶす練習から入ります。英語の力とは別に、「解答用紙の使い方」でつまずく小学生が想像以上に多いんです。

英検Jr.からのステップとして

英検Jr.のブロンズ・シルバー・ゴールドを受けてきたお子さんにとって、5級は自然な次の一歩です。ブロンズは小学校低学年向けの入り口、シルバーは中学年、ゴールドは高学年が目安で、ひとつ下のグレードで正解率80%以上を取ったお子さんが次に進む形です。

ゴールドで思うような点が取れなかったお子さんが、5級に挑戦したら合格した——そんな例も現場では珍しくありません。級の名前だけを見て「まだ早い」と決めてしまうのは、少しもったいない話です。

なお、リスニングを起点にした5級全体の学習順は、英検5級の勉強法がくわしいです。

英検5級リスニングの3部構成を示す図解。第1部・第2部・第3部の問題数と全体の時間をまとめている

第1部:会話の最後にどう返す?(10問・イラストつき)

第1部は、短い会話を聞いて、最後の発話にうまく続く返事を3つの中から選ぶ問題です。10問あり、問題用紙には場面のヒントになるイラストだけが印刷されています。選択肢の英文は印刷されず、読み上げられます。

よく出るのは、What・Where・When・Who・How などの疑問詞で始まる質問への答え方。Do you 〜? や Can you 〜? のような、Yes / No で答える形も定番です。質問文以外に、お礼・あいさつ・さそいへの受け答えも問われます。

家でできること:日常のやりとりを「返事えらび」にする

保護者の方から寄せられる悩みで多いのは、「リスニングテストの流れがよく分からない」「スピーカーから聞こえる英語が分からない」という2つ。どちらも、内容そのものより形式に慣れていないことが原因になっている場合がかなり多いのです。

家でできる練習はシンプルです。夕食の支度をしながら、保護者の方が英語で一言なげかけ、返事を3つ読み上げて選んでもらう。たとえば「Do you like dogs?」と聞いたあとに、「Yes, I do.」「It’s a cat.」「Me, too.」の3つを読み上げる、といった具合。

答えが合っているかより、「最後に聞こえた言葉に合う返事はどれか」を考えるクセがつけば十分です。出だしの1語か2語さえ拾えれば、あとは消去法で残るはず。

第2部:会話を聞いて質問に答える(5問・選択肢が印刷されている)

第2部は5問と、3つの部の中でいちばん少なめ。会話を聞いたあとに質問が流れ、その答えを4つの選択肢から選びます。この部だけ選択肢が問題用紙に印刷されているので、目で読める形です。

そしてもうひとつの特徴が、第2部にはイラストがないこと。誰と誰が話しているのかは、会話の中の呼びかけの名前から判断することになります。

家でできること:選択肢の「先読み」をしておく

選択肢が印刷されている、ということは、放送が始まる前に目を通せるということ。第2部に入る前のわずかな時間で、選択肢に目を走らせておく——これだけで、聞くときの構えが変わります。

家では、過去問の第2部を使って「音声を流す前に、選択肢を声に出して読む」練習をしてみてください。「これは場所を答える問題っぽいね」「数字が並んでるから、数を聞き取ればいいのかも」と、お子さん自身に予想を立ててもらうのがコツです。

えいごの実の授業では、音声を聞き終えたあとに「今なんて言ってた?」と声をかける時間をつくっています。スピーカーから流れる英語そのものに慣れていない子が多いため、聞きっぱなしにせず、いったん言葉にして確かめる。この一往復があるだけで、次に聞くときの集中の仕方が違ってくるんです。

第3部:英文を聞いて、絵に合うものを選ぶ(10問)

第3部は、問題用紙のイラストを見ながら短い英文を3つ聞き、絵の内容に合うものを選ぶ問題です。10問あり、選択肢は読み上げられます。

ここでよく出るのは、時刻や曜日といった時を表す言い方、長さ・重さ・値段などの数字、体の部分、職業、動作、場所。絵の中の人が何かしている場面では、現在進行形で表されることがほとんどです。

3つの英文は似た形をしていて、1語だけ違うというパターンが大半。動作が違う、道具が違う、前置詞が違う、数が違う——聞き分けるのは、たいていその1語です。

家でできること:絵を先に「英語で予想」する

第3部の練習は、絵の見かたから始めるのが近道。音声を流す前に、絵を見て「何が」「いくつ」「何をしているか」の3点を親子で確認します。

たとえば女の子がボールを持って走っている絵なら、「何を持ってる?」「何をしてる?」と日本語で聞くだけでかまいません。そのうえで音声を流すと、running や ball という単語が耳に飛び込んできやすくなります。

数を問う問題では、絵の中のものを指さして一緒に数えるところから。英語の数を耳だけで受け取るのが苦手な小学生は多いので、絵と数え方をセットにして覚えていくと定着が早いです。

力だめし!英検5級リスニングの例題4問

ここからは、5級のリスニング形式に合わせて作った例題です。内訳は第1部の形が2問、第3部の形が2問。

本番は音声で出題され、選択肢も読み上げられます。この例題には音源がないので、保護者の方が読み上げ役になって再現する形が現実的です。それぞれの例題に読み上げ用のスクリプトを置いてあるので、そのまま使えます。読むあいだは画面の英文を伏せ、耳だけで選んでもらってください。発音に自信がなくても大丈夫。ゆっくり、はっきり読むほうが、むしろ練習になります。

例題1(第1部の形)

問題用紙には、机に向かってノートを開いている女の子と、そこへ声をかける男の子の絵だけが印刷されています。

例題1の場面イラスト。机に向かってノートを開く女の子に、男の子が横から声をかけている

おうちでのやり方:保護者の方が下の英文を2回ゆっくり読み上げてください。選択肢も読み上げ、お子さんには番号だけを答えてもらいます。

【読み上げ用】

男の子:Hi. What are you doing?

女の子:(ここが空欄)

1 It’s on the chair.

2 I’m studying English.

3 No, thank you.

答えと解説

答え:2

最後の発話は「What are you doing?」、つまり「今なにをしているの?」という質問。答えるべきは「していること」です。

1 は「いすの上にあります」で、物のありかを答える文。3 は「いいえ、けっこうです」で、さそいへの返事。どちらも質問の中身とかみ合わない文です。2 の「I’m studying English.(英語を勉強しているところ)」だけが、していることを答えています。

What で始まる質問なのに Yes / No で答える選択肢が並ぶこともあるので、最初の1語さえ聞き取れれば、答えは半分決まったようなもの。

例題2(第1部の形)

問題用紙には、玄関でカバンを持った女の子と、見送るお父さんの絵が印刷されています。

例題2の場面イラスト。玄関でカバンを持った女の子を、お父さんが見送っている朝の場面

おうちでのやり方:保護者の方が下の英文を2回ゆっくり読み上げてください。

【読み上げ用】

お父さん:What time do you go to school?

女の子:(ここが空欄)

1 At eight.

2 It’s Tuesday.

3 By bus.

答えと解説

答え:1

「What time 〜?」は時刻をたずねる言い方。答えは「At eight.(8時に)」です。

2 の「It’s Tuesday.」は曜日、3 の「By bus.(バスで)」は行き方を答える文で、どちらも時刻ではありません。3つとも学校に関係のある内容なので、雰囲気で選ぶと引っかかります。

疑問詞のあとの1語まで聞き取ることが、この形のポイント。「What」だけだと何をたずねる質問かは決まりませんが、「What time」まで聞ければ答えは1つに絞れます。

例題3(第3部の形)

問題用紙には、台所でコップを口に運んでいる男の子の絵が印刷されています。

例題3のイラスト。台所で男の子が白い牛乳の入ったコップを口に運んで飲んでいる

おうちでのやり方:まず、上の場面をお子さんに見せる(または口で説明する)ところから。それから、保護者の方が下の3つの英文を2回ゆっくり読み上げてください。

【読み上げ用】

1 He is washing the cups.

2 He is cooking eggs.

3 He is drinking milk.

答えと解説

答え:3

3つとも「He is 〜ing.」で始まる、よく似た形の文。違うのは動作と、その相手になっているものだけです。

1 は「コップを洗っている」、2 は「たまごを料理している」。絵の男の子はコップを口に運んでいるので、当てはまるのは 3 の「drinking milk(牛乳を飲んでいる)」です。

台所という同じ場面でも、washing・cooking・drinking のどれなのかで答えが分かれる。聞こえた1語を絵と照らすことが、ここでのねらいだと分かる一問です。

例題4(第3部の形)

問題用紙には、えんぴつを手に持っている女の子の絵が印刷されています。

例題4のイラスト。女の子が3本のえんぴつを手に持ち、1本ずつはっきり見分けられる

おうちでのやり方:保護者の方が下の3つの英文を2回ゆっくり読み上げてください。読む前に、絵の中のえんぴつを一緒に数えておくと取り組みやすくなります。

【読み上げ用】

1 She has two pencils.

2 She has three pencils.

3 She has five pencils.

答えと解説

答え:2

違いは数だけ。two・three・five のどれが聞こえたかで決まります。1 の two は2本、3 の five は5本で、絵とは合いません。

数を問う問題は5級でくり返し出ますが、小学生がつまずきやすいのは、英語の数の音そのもの。twelve と twenty、fifteen と fifty のように、似た音や紛らわしい音がいくつもあります。

対策は、絵を見て先に数えておくこと。「3本ある」と分かっていれば、あとは three という音を待ちかまえるだけで済むはずです。

なお、ここに載せた例題はすべて、英検の出題形式にならって新しく作ったものです。実際の過去問の英文をそのまま使ってはいない、完全なオリジナルです。このコンテンツは公益財団法人 日本英語検定協会の承認や推奨等を受けたものではありません。「英検」は同協会の登録商標です。

リスニング過去問の音源はどこで手に入る?無料の入手手順と家での使い方

「リスニングの練習をさせたいけれど、音源がない」——ここでつまずいてしまう家庭は、とても多いようです。

結論から言えば、英検協会の公式サイトで、過去問が音源つきで公開されています。しかも無料です。市販の問題集を買わなくても、まずはここから始められます。問題集を足すかどうか迷ったら、英検5級の問題集・テキストのおすすめが目安になります。

入手の手順

  1. 英検協会の公式サイトを開き、5級のページに進む
  2. 過去問・対策のコーナーから、受けたい回の問題・解答・リスニング音源を選ぶ
  3. 問題冊子と解答をダウンロードして印刷し、音源を再生する

公式に掲載されているのは直近の数回分です。それより前の年度分をまとめて解きたい場合は、市販の過去問集を使うことになります。

ここで一点だけ注意を。過去問の音源や英文は英検協会の著作物にあたるため、家庭での学習に使うのは問題ありませんが、コピーして配ったりネット上に上げたりすることはできません。ダウンロードした音源は、ご家庭の中で使ってください。

過去問そのものの傾向や、何年分をどう解き進めるかは、英検5級の過去問の使い方がくわしいです。

音源を使うときの4ステップ

音源が手に入ったら、次の順に進むのがおすすめ。

  1. 解く——時間を計り、本番と同じように通しで解く
  2. 答え合わせ——正解・不正解だけをつける。この時点では解説を読まない
  3. スクリプトで確かめる——聞き取れなかった問題の放送文を、目で読んで確認する
  4. もう一度聞く——スクリプトを見ながら聞き、最後はスクリプトなしで聞く

大事なのは3と4。聞き取れなかった音を、文字で確かめてからもう一度聞くという往復が、耳を作っていきます。1と2だけで終えてしまうと、点数は分かっても聞ける音は増えません。

保護者の方が英文を読めなくても、この4ステップは回せるはず。スクリプトと解答は音源と一緒に公開されているので、「どこが聞き取れなかったか」をお子さんに指さしてもらい、その部分だけ一緒に眺めればいいのです。

英語が読めなくても回る、家庭練習の型

リスニング対策で検索すると、シャドーイング・音読・先読みといった言葉が並びます。どれも有効ですが、「親が英語を読めないと無理では」と感じてしまう保護者の方も少なくありません。

そんなことはありません。リスニングは、道具が音声そのもの。音源さえあれば、読む力は要りません。

えいごの実で5級に合格していくお子さんには、共通した姿があります。リスニングの力があって、単語がなんとなく読める——おおむね、この2つです。だからレッスンでも、対策はどの級でもリスニングから始め、リスニングと単語をいつも組にして進めます。

音から入った単語は、あとで文字を見たときに「聞いたことがある」となり、そこから読みにつながっていくからです。単語の覚え方は英検5級の単語の覚え方でくわしく扱っています。

3点セットで回す

毎日やることは、次の3つだけ。

1. 聞く(かけ流し)
朝の支度中や車の中で、公式音源をただ流します。集中して聞かせなくて大丈夫です。音のリズムに耳を慣らすのが目的です。

2. まねる(まね読み・シャドーイング)
音声のすぐあとを追いかけて、声に出してまねます。意味が分からなくてもかまいません。まねようとすると、聞き取れていない音がはっきり自覚できます。1日3分でも十分です。

3. 確かめる
聞いたあとに「今なんて言ってた?」と一言たずねます。日本語で答えてもらえば大丈夫。答えられなければ、そこがまだ聞けていない音だという合図です。

「聞き流すだけで身につきますか」という質問をよくいただきますが、正直なところ、流すだけでは足りません。聞く・まねる・確かめるの3つがそろって初めて、聞き取れる音が増えていきます。逆に言えば、3つそろっていれば1日10分でも前に進めます。

続けるための置き場所と見える化

三日坊主を防ぐには、気合いより置き場所です。「朝ごはんのあとの3分」「お風呂上がりの5分」のように、すでにある習慣のうしろにくっつけると、ふしぎと続きます。

そのうえで、カレンダーに1日1枚シールを貼ってみてください。小さな達成が目に見える形で積み上がると、お子さん自身が「今日もやろう」と思いやすくなります。試験当日までの残り日数も一目で分かるので、保護者の方にとっても管理がラクになります。

リスニングそのものの伸ばし方をもっと掘り下げたい方に向けて、英検の形式にしばられない一般的な方法を小学生の英語リスニングに整理してあります。この記事が5級の形式に特化しているのに対して、あちらは学年や目的を問わない土台づくりの話です。

英検5級のスピーキングテストの様子。子どもがソファでタブレット端末に向かって話している

スピーキングテストも同じ申し込みで受けられます

英検5級には、リスニング・リーディングとは別に、録音式のスピーキングテストが用意されています。別途の申し込みは不要で、専用サイトに英検IDとパスワードでログインすれば受けられます。

内容はこうです。

  • 試験時間はおよそ3分
  • パソコンやタブレットなどの端末を使い、自宅や学校から受けられる
  • 20語ほどの英文を音読する(1題)
  • 読んだ英文についての質問に答える(2題)
  • 自分自身のことについての質問に答える(1題)

いちばん大事なのは、この結果が級の合否には入らないという点です。5級に受かるかどうかは、リーディングとリスニングの結果だけで決まります。スピーキングテストは単独で判定され、受けた場合は「スピーキングテスト合格」として別に認定されます。

「面接」とは別物

スピーキングテストと面接は、混同されやすいところです。試験官と向かい合って話す二次試験は、3級から始まります。5級・4級で受けられるのは、あくまで端末に向かって自分の声を録音する形式です。

面接会場へ出向く必要はありませんし、初対面の大人と英語で話す緊張もありません。「面接があるらしい」と身構えていた保護者の方には、ここでほっとしていただいて大丈夫ですよ。

受けておく価値

合否に入らないと聞くと、受けずにおきたくなるかもしれません。ただ、せっかく受験資格があるのなら、話す練習の腕だめしとして使わない手はありません。

英語を口に出す経験は、リスニングにもはね返ってくるもの。自分で言えるようになった音は、聞こえるようになるからです。合否に響かないぶん、気楽に挑戦できるのも利点でしょう。3級で対面の面接に進むときにも、「録音とはいえ、英語で答えたことがある」という経験が支えになります。

英検5級リスニングは何問正解すれば合格?

検索すると目に入るのが、「◯割で合格」「◯問正解で受かる」といった数字。ただ、ここは正確にお伝えしておきたいところです。

「リスニングで何問正解すれば合格」という単純な換算は、公式には存在しません。

英検の合否は、素点(何問正解したか)ではなく、CSEスコアという統計的に算出されるスコアで判定されます。5級の一次試験は、リーディングとリスニングのスコアを合計して判定するしくみ。合格に必要なスコアは固定値として公表されていて、850点満点のうち419点です。

ただ、419点は「問題数」でも「正解数」でもありません。同じ25問中18問正解でも、回によってスコアは変わりえるものです。だから「リスニングを何問取れば大丈夫」と言い切ることは、誰にもできません。

各技能6割は保証ではない

それでも目安がほしいなら、素点で各技能6割程度。これは最低限のめどであって、合格を保証する数字ではありません。

もう一点、5級の指導現場で見えている傾向があります。5級では、リーディングが振るわなくてもリスニングで高い点を取れば合格に届くケースがある、という事実です。実際、リーディングが4割ほどでも、リスニングで8割を取って合格したお子さんがいます。

ただしこれは「合格した子の内訳の一例」であって、「6割で合格」という最低限のめどとは性質が違う数字です。混ぜて考えないほうがいいでしょう。両方を並べるなら、「最低限のめどは各技能6割」「合格していく子にはリスニング先行型が多い」という二段構えで見るのが実態に近くなります。

なお、級別の合格率や受験者の学年内訳を英検協会は公表していません。「合格率約80%」といった数字を見かけても、それは各社の推定値です。レベル感やスコアのしくみをもっと知りたい方は、英検5級のレベルと合格点をご覧ください。

英検5級リスニングの疑問を話し合う親子。床に向かい合って座り、子どもが答えている場面

よくある質問

Q. リスニングだけで合格できますか?

リスニングだけで合格する、ということはありません。一次試験はリーディングとリスニングを合計して判定されるからです。ただし、リスニングで高い点を取ることで、リーディングの不足をある程度補えるケースはあります。5級のうちはリスニングを軸に組み立て、単語を少しずつ足していくやり方が現実的でしょう。

Q. 音声は何回読まれますか?

第1部・第2部・第3部とも、2回ずつ流れます。1回で聞き取れなくても、もう一度チャンスがある形式。なお、3級になると第1部だけが1回放送に変わりますが、5級・4級のうちは全部2回です。

Q. リスニングは何問間違えたら不合格ですか?

「◯問間違えたら不合格」という基準は公表されていません。合否はCSEスコアで判定されるため、問題数から直接割り出すことができないのです。目安として各技能6割程度という記述はありますが、これは合格を約束するものではありません。

Q. リスニングの練習は1日何分くらいやればいいですか?

集中して取り組むのは1日10分程度で十分です。小学生の集中力を考えると、長時間より毎日続けるほうが結果につながります。そのうえで、支度中や移動中のかけ流しを足していくと、耳にふれる時間の総量が増えていきます。

Q. 聞き流しだけでも効果はありますか?

かけ流しだけでは、聞き取れる音はなかなか増えません。音のリズムに慣れる下地にはなるので無駄ではありませんが、そこに「まねて声に出す」「今なんて言ってたか確かめる」の2つを足してください。この3点セットになった時点で、練習の質が変わってきます。

Q. リスニング練習に使える無料のアプリはありますか?

まずは公式の過去問音源で足りるはずですが、すきま時間に触れる回数を増やしたい場合はアプリも選択肢のひとつ。小学生向けのものは小学生の英語アプリで目的別に整理しているので、そちらを参考にしてください。

まとめ

英検5級のリスニングについて、この記事でお伝えしたことの整理です。

  1. 形式——約20分・25問。第1部10問・第2部5問・第3部10問の3つに分かれ、どの問題も音声は2回ずつ流れる
  2. 選択肢の出方——第2部だけ選択肢が問題用紙に印刷され、第1部と第3部は読み上げられる。第2部はイラストがなく、呼びかけの名前で話し手を判断する
  3. 音源——英検協会の公式サイトで過去問が音源つきで公開されている。まずはここから
  4. 家庭練習の型——聞く・まねる・確かめるの3点セット。かけ流しだけでは足りない
  5. スピーキングテスト——同じ申し込みで受けられる録音式の試験。級の合否には入らず、対面の面接は3級から
  6. 合格の考え方——「何問正解で合格」の単純換算は公式に存在しない。CSEスコアで判定される

英検5級は、多くの小学生にとって最初の一歩です。えいごの実が見据えているのは、その先——小学6年生までに3級に届くことです。

リスニングは3級でも準2級でも配点の柱でありつづけます。5級のうちに作った「毎日少し聞く」という習慣は、級が上がっても、そのまま次の級へ持っていける数少ない財産です。今日の10分が、そのまま先の級の土台になります。

受ける回がまだ決まっていなければ、英検5級の試験日程と申込で締切を先に押さえておけます。

英検®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。このコンテンツは、公益財団法人 日本英語検定協会の承認や推奨、その他の検討を受けたものではありません。(運営元 : えいごの実 運営事務局 〒220-0072 神奈川県横浜市西区浅間町1丁目4番3号ウィザードビル)

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この記事を書いた人

「えいごの実」は、アメリカ・アリゾナ大学で特別支援教育(Special Education and Rehabilitation)を専攻し、大学院ではギフテッド教育の研究にも携わってきた管理人が、2014年に開校した小学生専門の英語教室です。マンツーマン個別指導を11年続け、小学生で英検5級から準2級に合格した生徒さんは累計20名(2014-2020年累計)、長期通塾の方では英検準1級+TOEIC 800以上で慶應義塾大学に進まれた方もいらっしゃいます。

このサイトでは、教室で蓄積してきたレッスンのノウハウや考え方を、すべて無料で公開していきます。練習問題をもっと使い込みたいご家庭向けには、教室で実際に使ってきた実教材PDFを別途ご用意しています。発達特性のあるお子さんへのアプローチも、米国での研究と現場の経験をもとにお届けします。

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